慶長１１年（１６０６）初代佐渡奉行の大久保長安が建てた寺。山門へ登る石畳が絵画的な線を描いて美しく、 境内には、大久保長安の逆修塔（生前に自ら建てた墓）や河村彦左衛門を供養して建てられた五輪塔があり、 国指定の史跡になっている。

大久保長安　逆修塔

江戸時代初期の代官頭・奉行をつとめた。 父は甲斐武田信玄に仕えた猿楽師で、長安も信玄に取り立てられ武士として民政を担当しました。 武田家滅亡後は徳川家康に登用され、徳川家重臣忠隣から姓をもらい、関東領国支配の中心として、 各地で検地など街道の宿駅制度（伝馬・一里塚等）の整備を行いました。

また石見・佐渡・伊豆の金銀開発にもあたり、水銀流し法を採用し大増産に成功し、 家康の側近として幕府の経済基盤をつくりました。

しかし慶長１８年（１６１３）４月２５日駿府で病死すると、 即刻家康に生前の公金隠匿・謀反の計画があった等の罪を着せられ、領地は没収、遺子７人（女子２人は免）は死罪になりました。

その真相は不明ですが、長安の巨額の資産と幕府内での権力闘争が原因といわれています。

※この逆修塔は慶長１６年（１６１１）に長安自ら死後の冥福を祈るため建立したと言われています。